うさぎさんの食事について
うさぎさんの食事についてです。
我が家のこはるさんの食事も例にあげています。
うさぎさんは草食動物です
まず初めに、うさぎさんは雑食性ではありません。草食動物です。
肉食性・雑食性との大きな違いは消化器にあります。
その性質として高カロリー・糖質の高い物を処理する能力がない、または相性が悪いです。
牧草などはカロリーがほとんど無いですが、草食動物特有の消化器および習性でカロリー・栄養素を摂取できます。
つまり
過剰な栄養素や糖分・カロリーを与えることで病気や体調不良を起こすことを十分理解してお世話する必要があります。
人間も糖尿病になりますが、過剰な糖質の摂取に耐性無いのが一因です。
人間には血糖値を上げるホルモンは複数ありますが下げるホルモンはインスリンのみです。
人間以上にうさぎさんは過剰な糖質に弱いと考えた方が良いです。
※糖質以外の三大栄養素(タンパク質など)も最終的には糖質に分解されます。糖質というのは摂取時すでに糖質の状態であるものです。この場合は速やかに血液中に糖質として吸収されます。その他の栄養素は時間をかけて分解された後には糖になります。
食事の切り替えについて
うさぎさんの兎生の中で食事の切り替えを適宜行う必要がありますが注意点もあります。
少なくとも大人になる1歳前後、シニアの5歳前後には食生活を見直す必要があります。そのほかは適宜微調整していくことも必要です。
変更は少しずつにしましょう
- 牧草、ペレットの種類変更はいきなりではなく少しずつ混ぜながら様子を見ましょう
- ペレットの量を変更する場合も少しずつ調整します
うさぎさんは味にうるさい子が多いです。
食べたくないものは食べてくれません。
1日でも食べなくなると命に関わるので慎重に行いましょう。
主食
うさぎさんの食事の基本は牧草です。
2種類の牧草がよく使用されています。
うさぎさんは草食動物ですので牧草を1日中食べ続けます。
高齢のうさぎさんでは食べられない場合がありますが、その他の場合は1日食べられないだけでも命に関わります。1~半日食事がとれず、う●ちが出ない状態ならばすぐに病院にかかりましょう。
チモシー(イネ科の牧草)
うさぎさんの主食となります。
低カロリー・低たんぱく・高粗繊維・低カルシウムとうさぎさんにあった牧草です。
人間の感覚ではかわいそうと思うかもしれませんがうさぎさんの体質に合ったものと考えてください。
1番刈り~3番刈りがありますが通常は1番刈りを与えましょう。
数字が大きくなるにつれて柔らかくなり食べやすいですが租繊維が低下します。
租繊維が高い方がうさぎさんにとってメリットになります。
一生伸び続ける歯を削り、消化器の動きを正常に保ちます。
我が家では1週間に500g1袋が消費されます。
全てを食べるのではなく廃棄される部分も結構あります。
アルファルファ(マメ科の牧草)
成長期のうさぎさんに与えることがある牧草です。
チモシーに比べ栄養素などが高いため成長期を過ぎたうさぎさんにはあまり与えない方が良いです。
チモシーに比べ高たんぱく・低租繊維・高カルシウムとなります。
嗜好性が高いようで好みますがチモシーへ切替ましょう。
我が家ではアルファルファは与えたことはありません。
チモシーを食べるのであれば特に必要はありません。
う●ち(盲腸便)
主食というと語弊がありますがう●ちが重要な栄養源です。
うさぎさんが食べるのは盲腸便というものです。
盲腸便は水分が割合多く、ブドウの様な形状をしています。こちらはうさぎさんが肛門から直接食べることが多いため、見かけることは少ないです。逆に盲腸便をよく見かけるようであれば何らかの体調不良や肥満など原因がある可能性があるので注意しましょう。
通常の便は水分が少なく丸い形状をしています。こちらも齧ることはありますが食べることは少ないです。
牛などと違いうさぎさんの消化器はそれほど複雑でもなく反芻もしないため一度で処理しきれません。
うさぎさんが牧草を消化吸収するためには2段階の過程があることを理解しましょう。
①まずうさぎさんは牧草を食べます。この時には栄養を吸収があまりできない状態です。
②うさぎさんの体の中で分解しやすい部分と分解しにくい部分に分かれます。
③分解しやすい部分は盲腸に送られて発酵します。これが盲腸便となります。
④発酵が進み栄養素を吸収しやすくなった状態の盲腸便をうさぎさんは食べます。
⑤盲腸便からうさぎさんは栄養素を吸収します。
うさぎさんにとってはう●ちを食べることは生きることです。
生理的に受け付けない方はお迎えしない方が良いかと思います。
因みにうさぎさんはう●ちを我慢できませんのでそこら中にしてしまいます。
その辺もお迎え前に理解する必要があると思います。
副食
ペレット
細かい牧草や粉末をを中心に複数の原料を加えて固めたうさぎさん用のフードです。
牧草だけでは不足する栄養素の他に酵素などが添加されているものもあります。
適正量
うさぎさんの体重から計算します。
所説ありますが1.5~4%程度の記載が良く見られます。
実際には成長期のうさぎさんには多めに与え、大人になるにつれて減らす方が良いです。
ペレットを与えすぎることでチモシーを食べなくなるような状態は避けましょう。
秤を使用し正確に測りましょう。適正量はうさぎさんの肥満度合いなどから調整します。
高齢になるとともにチモシーが食べられなくなった場合には主食になる事があります。
選び方
ペレットの成分表示項目は多数ありますので難しく見えます。
ペレットは牧草で摂取しにくいものを補填する役目がありますのでそちらを中心に見ます。
タンパク質・脂肪・租繊維・カルシウムなどの含有量に注意します。
諸説ありますが人間の医学会においても血中濃度の適正地は定期的に変更調整されます。現段階では複数の情報から少しずつ自分の考えに合ったものを選択するしかないと思います。
租繊維
私は一番最初に確認します。
20%以上、できるだけ含有量が多いものが良いです。
牧草の含有割合が少ないと租繊維含有量が少なくなります。
つまり添加物の割合が多くなります。
添加物が一概に悪いと言えませんが、小麦やトウモロコシなどの穀物が含まれている場合が多いです。
小麦などに含まれるグルテン・デンプンがうっ滞に影響している可能性があります。
実際の機序は不明ですがあえてリスクを負う必要はないと思います。
これらが含まれていないものはグルテンフリーと表記されることが多いです。
カルシウム
私は2番目に確認します。
ペレットの含有量が0.6%程度が理想とみることがありますがカルシウムの過剰摂取は危険です。
過剰摂取は危険ですがうさぎさんは歯と爪が一生伸び続けますのでカルシウム欠乏にも注意します。
人間は筋肉の動きや骨にカルシウムを必要とします。
うさぎさんはどうなのでしょう?
人間(特に日本人)は効率的なカルシウム摂取が難しいです。これは水や活性型ビタミンDに依存して吸収効率が落ちるためです。対してうさぎさんはビタミンDに依存せずにカルシウムを吸収できます。
食べるだけでは吸収はできません。消化分解のプロセスを経て血中に取り込むことを吸収としますが消化可能なもの分解可能なもの吸収可能なものはそれぞれ違います。人間はカルシウムを分解できたとしても活性型ビタミンDの作用が無ければカルシウムを吸収できません。
つまりうさぎさんは少ないカルシウム含有量でも過剰摂取になる可能性があるということです。
さて、ここで問題になるのは牧草・ペレット以外のおやつです。
近年ではユーチューブなどで様々なおやつを与える動画を見かけます。
シソや小松菜などカルシウムを多く含む野菜も多いです。
ペレット・おやつ・(牧草・水はカルシウム濃度は低い)全体で計算する必要があり現実的ではありません。
食生活に寄りますがペレットのカルシウム含有量は低めにして尿の状態を見ながら調整するほうが私は管理しやすいと感じています。
こはるさんは少し肥満気味に見える時期がありました。
その時はペレットの量が現状の倍程度食べており、尿が白濁することが散見されました。
その後、ペレットを少しずつ調整して肥満を解消、尿の白濁も見られなくなりました。
数か月後、受診した際も特に問題はないと診断されました。
うさぎさんの尿は人間の尿に比べてかなり粘性が高いです。
他の生物であれば過剰なカルシウムは大便に多く排出されます。うさぎさんはこれを尿中に排出するためです。(20倍~30倍程度と言われています)
カルシウム濃度が高くなると析出して尿中に白く見えます。
更には結石の原因となり、膀胱炎などの原因ともなります。
タンパク質
草食動物であるため通常の食事ではタンパク質の摂取量は小量なはずです。
体重の6%程度の摂取が必要なようですが、そもそも吸収効率や代謝が違う可能性があります。
そのため体に対する影響度合いが不明な部分あると思います。
脂肪
体重の0.1%程度の摂取が必要なようですが、実際に調整するのは困難かと思います。
いずれにしても過剰摂取は体の負担にしかなりませんので含有量が多いものは避けた方が良いと思います。
我が家のペレット
我が家で使用しているペレットです。
モンラパン フード 850g
もともとペットショップで食べていたものですので使用しています。
気になる点は租繊維が低めでとはちみつなどの糖質が含まれていることです。
甘味のせいか非常に好んで食べていました。
生後10か月程度からダイエットに切り替えています。(脂肪分が少ないです)
グルテンフリーもあるのですが、カルシウム含有量が少ないため、迷っています。現状尿の状態を見たところ問題なさそうですのでカルシウムを過剰に制限する必要はないためです。
ハイペット チモシーのきわみ 400g グルテンフリー
こはるさんが一時期、うっ滞気味?(チモシーをあまり食べずう●ちが小さい)になった時から採用しました。
理由としてはチモシーをあまり食べたくない場合に少しでも繊維質をとって消化器の正常化したいためです。通常のペレットでは一部の栄養素の過剰摂取になってしまう可能性がありますしできるだけチモシーに近いものを耐えたいと考えて購入しています。
こちらは主原料のチモシーは粗びきで小麦、その他添加物を極力咥えない商品です。
スナック感覚で食べれるため非常に好んで食べてくれます。
こはるさんは好きすぎて芸を覚えるほどです💦
ただし前述のペレットと価格は倍程度になります。
動画はきわみが欲しくて立ち上がっている場面です💦
飲み水
水道水をそのまま与えます。
毎日交換して清潔な状態でいつでも飲めるようにしましょう。
お水のカビなどを抑制するためにもカルキ抜きをせずそのまま与えます。
お湯や温水器などからのお水は避けます。カルキが抜けている可能性があります。
ミネラルウォーターは推奨されていませんが与える場合はカビなどに注意しましょう。
毎日1~2回お水は交換します。
冷たいお水を喜んで飲んでいます。
※うさぎさんは体温が高く汗をかくことができません。
おやつ
おやつの位置づけは主食・副食以外の全てです。
理由は本来全く、またはほとんど必要としないものだからです。
うさぎさんとのコミュニケーションを図るのが主な目的です。
過剰に与えるのは悪影響になる事が多いので注意しましょう。
野菜・果物
野菜・果物共にカルシウムを多く含むものがありますので注意しましょう。
果物は糖質が高いものがあるため過剰に与えない方が良いです。
なります。
人間以上に過剰な糖分に影響を受けると思います。うさぎさんは通常果物を多く摂取することに耐性がありません。
果物などの糖分は血糖値がすぐに上昇し始めます。過剰な上昇は体の負担になり、繰り返されることで対応できなるなると糖尿病になります。
下痢の原因になるので水分含有量の多いものは注意しましょう。
加工品
ドライフルーツや野菜の加工品がありますが基本的に水分含有量が少ないのが特徴です。
スナックタイプの加工品のおやつもあります。
我が家のおやつ
我が家ではドライリンゴとビーツのおやつ(既製品)を与えています。
ドライリンゴは一つまみ程度、ビーツのおやつはブロックの4分の1を与えています。
カットリンゴをたまに与えますが喜んで食べます。
以前イチゴを与えたことがありましたが、数口食べてやめてしまいました。
こはるさんの献立歴
お迎え時~(生後6か月程度)
まずは以下の様にショップの献立を引き継ぎました。
- チモシー 食べるだけ
- ペレット モンラパン フード 20~30g程度? 夕方1回
お迎え3週間程度~
朝もペレットを欲しがる仕草が見られたため1日2回に分割しました。
体重930g程度です。
- チモシー 食べるだけ
- ペレット モンラパン フード 朝夕2回 総量30g程度
- おやつ 小量
お迎え2か月程度~
少し体が大きくなってきました。肥満というより成長の変化です。
- チモシー 食べるだけ
- ペレット モンラパン フード 朝夕2回 総量27g程度
- おやつ 市販のスナックタイプに加えて葛の葉・ドライリンゴなどを小量
お迎え3か月程度~
少し肥満気味?な感じです。首元や胸の骨が若干触れにくい感じです。
また、おしっこが白くなっていることがあったためペレットの量と種類を調整しました。
- チモシー 食べるだけ
- ペレット モンラパン フード×ダイエット混合 朝夕2回 総量20g程度
- おやつ 市販のスナックタイプに加えて葛の葉・ドライリンゴなどを小量
お迎え5か月程度~
体形が若干スッとしました。背骨の触れ方もおしっこの色なども問題なさそうです。
体重は1250~1300g程度です。
以前に一度食欲が落ちたことがあり心配でしたのでおやつとしてペレットを追加しました。
- チモシー 食べるだけ
- ペレット モンラパン ダイエット 朝夕2回 総量15g程度
- おやつ 葛の葉・ドライリンゴを小量に加えてチモシーの極
このメニューでしばらく過ごした後に検診を受けました。
体形などからも特に問題ないとのことでしたのでこのメニューでしばらく固定です。
ただモンラパンにはちみつやデンプンが含まれているが気になっています。
いずれペレットをチモシーの極に切り替えるかもしれません。
まとめ
色々なHPなどで栄養素の説明があります。重要な点はペレットなどの成分表示などよりも食事全体における摂取量です。
例えばペレットのカルシウム含有割合が適正だからと言って総量やおやつであげた野菜などで過剰となる場合があります。
人間もそうなのですがデータよりもまずは表に見えるうさぎさんの細かい仕草の変化や異常を見逃さないことが最も重要なことだと思ってください。