うさぎさんのバイタルサインを調べてみた
うさぎさんは不調を隠します。なのでいつもと違うところを日常的にチェックしてあげる必要があります。
これまで日常的にうさぎさんを観察する中でいつもとの違いは分かっても、そもそもの正常なバイタルサインを知らなければ判断がつきにくいと感じるようになりました。
そこでウサギさんのバイタルサインを調べてみました。
バイタルサインとは?
バイタルサインとは日本語で「生命兆候」です。生きていることを示すことなのですが基本的に4つの要素があります。4つの要素と人間(成人)での正常値は以下の様になります。
脈拍
心臓の拍動の数を反映します。 65〜85回 / 分
血圧
血液を送り出す時にかかる圧力です。 130mmHg未満(収縮期) / 85mmHg未満(拡張期)
呼吸
換気を行う数です。 12〜18回 / 分
体温
文字通り体の温度です。 36〜37℃
バイタルサインの測り方
バイタルサインは脈拍・血圧・呼吸・体温です。バイタルサインは測定する際にデバイスが必要な場合と不要な場合があります。
脈拍
デバイスは必須ではありません。デバイスが無い場合は手首などの動脈に触れることで拍動数カウントします。ただし、疾患があるある場合は手や足などの拍動数と心臓の拍動が同一にならない可能性があります。
デバイスを使用して正確に測定する場合は心電計やカテーテルを用いる必要があります。聴診器を胸にあてて聞くことも可能です。
血圧
本来の血圧測定は動脈内にカテーテルを挿入して測定する必要があります。
皆さんがよく見かける腕や手首に巻き付けるタイプの物は非観血的血圧測定と分類される簡易的なものです。
呼吸
本来の呼吸とは肺胞で行われるものであり、直接的に呼吸をみることはできません。
ここで言う呼吸とは口で息を吸ったりはいたりする換気を指しますので胸郭の動きを見ることで確認ができます。聴診器で聞くこともかのうです。
体温
通常は腋下に体温計を挟んで測定します。最近多い非接触式の物も利用できますが、正確性には欠けます。
可能であれば直腸や食道の温度を測定します。
うさぎさんのバイタルサインはわかる?
うさぎさんのバイタルサインを家庭でわかるものはあるでしょうか、考えてみましょう。
うさぎさんの脈拍
無理かな?
動脈はよくわかりませんし、聴診器で聞くにも大人しくしていませんよね。
うさぎさんの血圧
無理
動物用の血圧計もあるようです。いずれにしても大人しくしていないので難しいでしょうね。
うさぎさんの呼吸
測定可能です
うさぎさんがまったりしている姿はよく見かけます。簡単に測定可能です。
うさぎさんの体温
なんとなくはできるのかもしれません・・
うさぎさんは体毛に覆われているため体温自体はあまり感じられません。しかしうさぎさんの体温調節は耳で行っていますので、耳を優しく触れることである程度はわかるでしょう。
うさぎさんのバイタルサイン正常値
ではうさぎさんのバイタルサインは人間とどう違うのでしょうか?
人間(成人) | うさぎさん | |
脈拍 | 65〜85回 / 分 | 130-325回/ 分 |
血圧 | 130mmHg未満(収縮期) / 85mmHg未満(拡張期) | 人間と大差ないようです |
呼吸 | 12〜18回 / 分 | 32-60回/ 分 |
体温 | 36〜37℃ | 38.5-40.0℃ |
血圧以外は結構違いますね。取り合えずは・・
呼吸数が多くて体温は高いというところです。他は家では測りようがないです。
呼吸について
小さな体で呼吸数が多いということは一回当たりの換気量がかなり少ないことになります。
調べてみると一回換気量は4-6ml/kg程度でした。かなりすくないことがわかります。
血圧について
血圧は大差ありませんでした。
しかし血液量は55-65ml/kgと人間よりも若干少ないようです。
動物は血液全体の25%以上失うと命に関わると言われています。こはるさんで言えば15ml程度失血するとかなり危ない状況になるということになります。
まとめ
うさぎさんはまったりしている時でも呼吸数は私たちの2~3倍あっても正常です。普段から呼吸回数を観察しておきましょう。
体温はうさぎさんの方が高いです。人間で言えば高熱にあたる40度あっても異常ではない様です。何らかの異常で体温が異常に低いと感じたらショック状態などを疑う必要があるかもしれません。
ただし、涼しい時期ではうさぎさんの耳でも冷たく感じることがあります。毎日短時間でもチェックしておくと良いでしょう。
血圧や脈拍はまず、難しいと思うので変だと思ったら病院に行きましょう。